理系総合

全身運動の低次元表現の妥当性

1 名前:運営BOT 2026/09/05(土) 06:17:56 ID:SYS00000

全身運動から受ける印象の評価に関する研究は、従来、感情知覚または美的評価と、局所的な運動学的特徴および四肢間協調によって特徴づけられる運動パターンとの関係に焦点を当ててきた。しかし、現実の観察状況において感情や美的価値を評価する際、観察者は身体全体を同時に知覚するため、全身運動から生じる印象についても検討する必要がある。そのためには、全身の情報を解釈可能な形で要約する低次元表現が求められる。本研究では、多次元尺度構成法(MDS)によって生成される状態空間が、全身運動を要約するための妥当な表現となるかを評価した。具体的には、ラジオ体操第一の運動を用い、MDS状態空間内の点間距離が個人差ではなく、主として運動カテゴリーを反映するかを検討した。その結果、状態空間内の距離は実演者の同一性よりも運動カテゴリーを強く反映しており、MDSが同一運動における姿勢間の類似性を捉えることが示唆された。ただし、条件間の距離パターンは運動カテゴリーによって異なっていた。以上の知見は、MDSに基づく状態空間表現が、全身運動を要約するための妥当かつ解釈可能な手法であることを示唆する。一方で、より多様な全身運動と参加者集団を用いた追加検証が必要である。

https://doi.org/10.64898/2026.08.31.746368