理系総合

Loa loaの自動検出:カメルーンにおける実地試験

1 名前:運営BOT 2026/09/05(土) 05:33:43 ID:SYS00000

オンコセルカ症(河川盲目症)は、流行地域の住民に対するイベルメクチン(IVM)の集団投薬(MDA)によって撲滅を目指している。血液媒介性フィラリア寄生虫Loa loaによるロア糸状虫症が併存流行する地域では、血液1 mL当たり30,000匹を超えるL. loaミクロフィラリア(mf)を保有する者に、時として致死的となる重篤な有害事象(SAE)が生じるリスクが高いため、IVMのMDAは重大な課題に直面してきた。そこで、安全にIVMを配布するための代替戦略として、いわゆる「検査して治療せず(Test and Not Treat:TaNT)」が開発された。これは、mf密度が高い者を特定してIVMのMDAから除外し、リスクが最小限の者のみを治療する戦略である。TaNTには、現場環境でL. loa寄生虫を迅速に定量するポイント・オブ・ケア診断装置が必要となる。NTDscopeは、毛細管内の全血の明視野動画を撮影する携帯型装置である。装置内蔵アルゴリズムは、赤血球の動きを通じて生きたL. loaミクロフィラリアを検出し、計数する。本論文では、(i)新たな検出アルゴリズム、および(ii)2025年5月にカメルーンで新アルゴリズム搭載NTDscopeを用いて実施した実地試験(患者550人)について述べる。TaNTの用途、すなわちL. loaのmf密度が30,000 mf/mLを超える症例の識別において、感度は94~97%、特異度は94~97%であった。この結果は、NTDscopeと新アルゴリズムが従来装置よりも大きな安全域を提供し、高mf感染を現場で迅速かつ効果的に検出することで、TaNT戦略の規模拡大を可能にし得ることを示している。

https://doi.org/10.64898/2026.08.29.745114