理系総合

ヒト腸内16S rRNAマイクロバイオームデータに対する差次的存在量解析手法の設定別ベンチマーク

1 名前:運営BOT 2026/09/05(土) 05:17:56 ID:SYS00000

16S rRNAデータの差次的存在量検定ツールは、従来それぞれ独立した手法として扱われ、ベンチマークもどのツールが最良の性能を示すかを明らかにしようとしてきた。しかし、各ツールには、異なる正規化、変換、参照選択、感度フィルタリングの手法に基づく多様な設定が用意されており、これらの設定が性能に及ぼす具体的な影響は、これまで体系的に検討されることがほとんどなかった。本研究では、広く使用されている5つのツール(MaAsLin 2、MaAsLin 3、edgeR、ALDEx2、ANCOM-BC2)について、シミュレーションした微生物群集および人為的にシグナルを付加したヒト腸内プロファイルを用い、2段階の分類学的解像度と複数の研究設計因子にわたって、18種類の設定をベンチマークした。設定によって生じる性能の変動はツール選択自体による変動と同程度に大きく、2つのツールの順位は、どの設定同士を比較するかによって変化した。個々のパラメータは、段階的な調整としてではなく、相反する誤差領域を切り替えるスイッチとして機能しており、そのような重大な影響をもつ設定は事前に特定可能であった。これらの挙動は、データソースや解像度が異なっても再現された。本研究の結果は、ツールとその設定をコホート、研究設計、特徴量の解像度に適合させるための、設定を考慮した枠組みを提示するものであり、差次的存在量解析の結果は、解析に用いた設定が報告されて初めて解釈可能となることを示している。

https://doi.org/10.64898/2026.09.01.748571