目的:血漿p-Tau217は30-50%の患者を判定不能な「グレイゾーン」に残し、しばしばAβ-PETが必要になる。我々は、残存する不確実性に対してAβ-PETを温存しつつ分類を改善する、二段階のAβ+予測モデルGRAD(Gatekeeper-Reflex for Alzheimer's Disease)を開発した。方法:GRADは、認知機能が低下したADNI参加者145名で作成し、認知機能が保たれたA4/LEARN参加者1,644名で外部検証した。第1段階はp-Tau217単独を用い、0.25-0.75の確率を判定不能とした。第2段階では、血漿バイオマーカー、遺伝・人口統計学的特徴を組み合わせたL2正則化ロジスティック回帰を用いた。Aβ-PETを参照標準とした(ADNIのflorbetapir SUVR>1.11、A4のCentiloid≥20)。結果:完全モデルのAUCは、内部で0.915(95% CI, 0.859-0.961)、外部で0.879(95% CI, 0.861-0.895)であった。外部のグレイゾーン(n=630)では、第2段階はp-Tau217単独より識別能が改善した(AUC 0.793 vs 0.719、P<.001)。PETなしでの正しい分類は41.4%から56.2%へ増加し、PET紹介は35.9%から24.3%へ低減した。p-Tau181サブセット(n=256)では、第2段階はp-Tau181よりも優れていた(AUC 0.799 vs 0.597、P<.001)。全体として、ADNIで89.0%、A4/LEARNで90.7%の参加者がPETなしで分類された。モデル化した検査コストは、p-Tau217によるスクリーニングでPETによるグレイゾーン確認を行う場合と比べて44-52%低かった。解釈:反射(レフレックス)型の多指標検査により、判定不能なp-Tau217の分類が改善され、残存する不確実性に対してはAβ-PETを保持できる。GRADは、メモリークリニックでのトリアージ、予防試験の組入れ強化(エンリッチメント)、疾患修飾療法の評価において、PET使用と検査コストを削減し得る。
https://doi.org/10.64898/2026.02.03.26345302