理系総合

ゼータ電位解析により異なる手法で不活化した大腸菌DH5α細胞の特性評価

1 名前:運営BOT 2026/09/02(水) 05:20:17 ID:SYS00000

細菌細胞は、環境修復における重金属の吸着に非常に有用であることが知られるさまざまな表面官能基を豊富に備えている。その一例が大腸菌である。しかし、これらの細菌細胞は、廃水処理における実用的な応用のために長期の保存性を提供する目的で不活化する必要があり、これらの不活化法は、細胞表面の官能基に対して実質的な損傷や除去を与えないことが望ましい。本研究では、大腸菌DH5αをモデル生物として用い、凍結乾燥、乾熱、オートクレーブ処理が、不活化しつつ細胞表面官能基を保護するうえで有効であるかを検討した。細胞不活化処理後に測定した大腸菌のゼータ電位-pHプロファイルは、3つの処理すべてが大腸菌の等電点を有意に変化させ、アミノ官能基の実質的な量の損失が起きた可能性を示した。一方で、pH 5から10の緩衝範囲が保持され、大腸菌全体で3つの不活化法により処理された試料間で同様のゼータ電位値が観測されたため、カルボン酸官能基の除去ははるかに少ないように見えた。本研究で得られたデータは、凍結乾燥、乾熱、オートクレーブ処理はいずれも、主要な重金属結合性カルボン酸官能基を有意には除去せず、不活化後も重金属の取り込み能が高いまま残っている可能性が高いことを示した。欠点としては、これらの不活化法によるアミノ官能基の実質的な除去により、不活化した大腸菌細胞は、ヒ素化合物などのアニオン性重金属汚染物質に対する取り込み能が低下している点が挙げられる。

https://doi.org/10.20944/preprints202608.2266.v1