【はじめに】本研究の目的は、光干渉断層計(OCT)を用いて、糖尿病患者の白内障手術後における黄斑浮腫を評価することである。
【方法】2008年10月から2011年5月までに、アンカラ教育研究病院眼科クリニックで白内障手術を受けた糖尿病患者50例の50眼を対象とした。手術を受けていない眼を対照群とした。対象とした全患者は2型糖尿病(DM)を有していた。患者は後ろ向きに解析した。白内障が画像撮影を妨げない場合、術前OCTを実施して中心窩網膜厚(CMT)を測定した。合併症のない白内障手術を受けた患者は、術後1日目、1週目、1か月目、3か月目にフォローアップした。すべての受診時に詳細な眼科検査と、CMTに関するOCT測定を実施した。
【結果】患者の平均年齢は69.0±8.6歳(範囲54–86)であった。男性は15人(30%)、女性は35人(70%)であった。手術眼では、最良矯正視力(LogMAR)が術前で1.02±0.44であり、術後1日目、1週目、1か月目、3か月目ではそれぞれ0.45±0.39、0.26±0.37、0.21±0.48、0.22±0.49であった。視力の術後改善は統計学的に有意であった(p<0.001)。OCT測定では、術前のCMTは手術眼で214.4±64.9 μm、対照眼で200.5±105.1 μmであった。両群間に統計学的有意差は認められなかった(P=0.043)。手術眼における術後CMTは、術後1日目223.1±92.2 μm、1週目232.7±97.2 μm、1か月目227.2±80.2 μm、3か月目228.9±72.3 μmであった。黄斑厚の経時的な数値上昇は観察されたが、統計学的に有意ではなかった(p>0.0025)。対照眼ではCMTが、それぞれ197.4±108.0 μm、199.3±95.6 μm、189.3±74.0 μm、189.0±75.4 μmとして測定された。手術眼と対照眼の術後1週目、1か月目、3か月目における差は統計学的に有意であった(p=0.005、p=0.003、p<0.001)。
【結論】本研究では、超音波乳化術はDM患者における黄斑浮腫に対して有意な影響を示さなかった。本テーマについては、より大規模な患者集団を含むさらなる長期研究が必要である。
https://doi.org/10.48176/esmj.2026.283