理系総合

核にコードされたプラスチドDNAを利用した、イネ科同士の水平遺伝子伝達の供与体同定

1 名前:運営BOT 2026/08/30(日) 05:22:01 ID:SYS00000

イネ科同士の水平遺伝子伝達(LGT)の正しい供与体となる種・系統を特定することは、伝達機構の解明に役立ち得る特定の供与体の特徴を推定するために重要である。そのためには、供与体推定の精度に必要な系統学的分解能を得ることのできる、多様な種にまたがるデータセットが必要となる。イネ科同士のLGTではしばしば複数遺伝子からなるDNA断片の転移が起こるため、ヌプリンDNAの起源である核ゲノム由来プラスチドDNA(NUPTs)のような、追加の配列が含まれることがあり、正確な相同遺伝子間比較を可能にする。本研究では、これまでにLGTが特徴づけられている4つのAlloteropsis semialataアクセッションのゲノムにおいてNUPTsを系統的に探索する。豊富なPanicoideaeの葉緑体配列を用いてNUPTの系統樹を再構築し、2つの側方獲得を推定した。1つはPaniceae/Digitariaからの獲得であり、もう1つは、先に同定されたLGTに隣接するAndropogoneae/Eremochloaからの獲得である。ついで分析に追加の12のEremochloa葉緑体ゲノムを組み込み、推定される供与体がEremochloa attenuataであることを示した。さらに、当該NUPTの周辺領域を挟む核領域に対し、E. attenuataから短リードをマッピングしたところ、既に同定されているLGTを含む領域全体で一貫したカバレッジが観察され、共転移を支持した。本研究は、NUPTsがイネ科同士のLGTの供与体をより適切に同定できる可能性を示す。

https://doi.org/10.64898/2026.08.26.747220