理系総合

降水パターンの異なる3都市で、地表面温度への樹種特異的な植物の水分状態応答は変化する

1 名前:運営BOT 2026/08/30(日) 05:17:44 ID:SYS00000

都市化が進み地球温暖化が進行するにつれて,人々は高い都市温度に曝される。成熟した樹木は人間の極端な暑熱への曝露を低減しうるが,都市林も高温を経験し,その生理機能に影響を及ぼしうる。本研究では,都市の暑熱,とりわけ地表面温度(LST),水蒸気圧不足(VPD),都市レベルの降水レジームが樹木の機能にどのように影響するかを調べるため,年平均気温は同程度であるが降水プロファイルが異なる3つの米国都市(サクラメント,CA;ローリー,NC;ニューオーリンズ,LA)で,街路樹(8種)について幹の水ポテンシャルと気孔コンダクタンスを測定した。LSTはサクラメントにおいて水ポテンシャルと気孔コンダクタンスに負の影響を与え,その影響はある特定の種に限られ,生育期間を通じて変化した。すなわち,生育初期の樹は,気孔コンダクタンスを制限しないまま暑熱で幹の水ポテンシャルがより大きく低下し,生育後期の樹は,暑熱下で気孔コンダクタンスを急激に制限しながら水ポテンシャルを安定に維持した。ローリーおよびニューオーリンズでは幹の水ポテンシャルに関して同様の暑熱効果はみられなかったが,ローリーではLSTに対して正の気孔コンダクタンス応答を示す種がいくつか存在した。VPDは水ポテンシャルと気孔コンダクタンスの双方と関連していたが,応答の向きと強度は種によって異なった。感受性には大きな差があり,U. parvifoliaはどの都市でも暑熱の影響を示さなかった一方で,P. calleryanaは最も暑熱・乾燥に感受性の高い種であった。都市の暑熱曝露と結び付けて樹木の生理機能を示した本結果は,ますます暖かく乾燥した都市気候の文脈における種の選定や樹木の配置に関する都市計画の意思決定に資する。

https://doi.org/10.31223/x5dv3w