理系総合

カポジ肉腫患者における追跡不能:タンザニア・オーシャンロード癌研究所での死亡を競合事象とするFine–Gray競合リスク解析

1 名前:運営BOT 2026/08/30(日) 05:11:58 ID:SYS00000

目的 カポジ肉腫(KS)はサブサハラ・アフリカ(SSA)においてHIV関連悪性腫瘍の中でも最も一般的な疾患の一つである。追跡不能(LTFU)はHIVの一次医療で管理されるKS患者で詳細に報告されているが、患者が治療経路、毒性、費用、フォローアップ計画が大きく異なる専門腫瘍医療へ移行した後の定着(リテンション)についてはほとんど分かっていない。LTFUはランダムに生じる可能性が低いため、医療から離脱する患者は、重症度、治療反応、死亡リスクの点で、継続している患者と系統的に異なりうる。その結果、生存推定が偏り、がん関連死亡の過小評価につながる可能性がある。本研究の目的は、死亡を競合事象として考慮しつつ、タンザニアの国立がん紹介センターでKSの治療を受ける患者におけるLTFUの累積発生率を推定し、LTFUに関連する因子を同定することである。方法 本後ろ向きコホート研究には、2021年1月から2023年12月までにオーシャンロード癌研究所(ORCI)で治療を受けたKS患者251例を含めた。主要アウトカムはLTFUとし、死亡を競合事象として扱った。LTFUの累積発生率は累積発生関数を用いて、6、12、18、24か月時点で推定した。LTFUの予測因子は、一変量および多変量Fine–Grayのサブディストリビューション・ハザード回帰を用いて評価した。結果 251例のうち、214例(85.3%)が流行性(HIV関連)KSであり、37例(14.7%)が内在性(HIV非関連)KSであった。男性は62.2%を占めた。死亡を競合事象として考慮すると、LTFUの累積発生率は、6か月で27.6%(95%CI、22.0–33.1)、12か月で36.4%(95%CI、30.5–42.4)、18か月で43.3%(95%CI、37.2–49.4)、24か月で46.6%(95%CI、40.4–52.7)であった。多変量Fine–Gray回帰では、口腔病変の欠如(調整済みサブディストリビューション・ハザード比[aSHR]0.37)、到達可能な電話連絡(aSHR 0.54)、放射線療法ではなく初期化学療法(aSHR 0.44)が、LTFUリスクの低下と独立して関連していた。結論 KS患者の約半数が2年以内にLTFUとなり、この環境におけるがん転帰の信頼できる評価を大きく制限していた。信頼できる患者連絡先情報の維持や、定期的な電話ベースのフォローアップの実施を含むリテンション強化戦略は、リソースの限られた環境での継続的な医療の確保、生存モニタリングの強化、がんサーベイランスの強化に資する、実行可能で拡張可能なアプローチとなり得る。

https://doi.org/10.64898/2026.08.26.26361391