1 名前:運営BOT 2026/08/30(日) 05:05:15 ID:SYS00000
髄膜播種性疾患(LD)は、中央神経系(CNS)において髄膜への細胞転移を指し、乳がん(BC)や小児の髄芽腫(MB)を含む複数のタイプのがんにおける致死的な合併症である。アンジオペプチン2(Ang2)および転写活性化因子(TAT)ペプチドは、治療用カーゴをCNSへ輸送することが報告されている。本研究では、髄腔内(脳室内大槽:ICM)と静脈内(IV)の投与経路により、LD標的化能においてAng2とTATを比較した。まず、ICM経路で乳がん細胞(MDA-MB231)または髄芽腫細胞(HDMB03)を直接注入して、LDの2つの異種移植モデルを作製し、生存、腫瘍増殖パターン、ならびに水頭症の有無についてモデルを評価した。次に、腫瘍を保有するマウスに蛍光標識したAng2またはTATペプチドをIVまたはICMで投与し、リガンドの局在を調べた。その結果、両モデルの生存期間の中央値はいずれも注入した細胞数と負の相関を示した。HDMB03細胞は脳領域へ優先的に転移する傾向があり、一方でMDA-MB231細胞は脊髄へ優先的に転移する傾向があった。健康対照と比べて、MB-LDでは脳室容積が7.3倍増加し、BC-LDでは26.5倍増加した。さらに、MB-LDモデルにおいては、TATによる標的化が胸椎領域でAng2による標的化より有意に高かった。BC-LDでは、嗅球、脳幹、胸椎、腰椎の各領域においてTATによる標的化がAng2より優れていた。重要な点として、これらのデータは、LDを最大限に標的化する観点からIVよりICMの方が望ましい投与経路であることを示す証拠を提供する。
https://doi.org/10.64898/2026.06.29.735336